東京ディズニーリゾートがハロウィーンムード一色に染まる「ディズニー・ハロウィーン2013」の期間中、ディズニーに関係のない仮装をしていた客がいたとして大ひんしゅくを買っている。
同イベントではディズニーキャラクター以外の仮装を禁止するなど、さまざまなルールを設けているが、インターネット上では「進撃の巨人」や「魔女の宅急便」などに扮したルール違反者の目撃情報がいくつも挙がっている。
ディズニーキャラのコスプレのみ許可される
毎年恒例のハロウィーンイベントでは、普段は禁止されているディズニーキャラクターの「全身仮装」を楽しむことができる。この機を心待ちにしている人も多く、お気に入りのディズニーキャラクターに扮した客があちこちで見られる。ただし大人の場合、全身仮装ができるのは東京ディズニーランド(TDL)のみ。対象日も決まっており、今年は9月9日~15日と、10月25日~31日の計2週間に限られている。
ところが10月の半ばから、ディズニーに関係のないキャラクターに仮装した客が目立つようになった。彼、彼女らが仮装しているのは、人気漫画「進撃の巨人」に出てくる調査兵団や、ジブリの「魔女の宅急便」主人公のキキ、国民的キャラクター「ドラえもん」など。インパクトある見た目はパーク内でも注目を集め、目撃画像とともに報告するツイッターユーザーや、一緒に記念撮影をする客まで現れた。彼らはいずれも全身仮装の対象外の日に訪れており、魔女の宅急便、ドラえもんにいたっては東京ディズニーシーで目撃されている。
同ハロウィーンイベントで許可されている仮装は「ディズニーキャラクター」のみだ。ディズニー関連であっても実写映画に出てくる登場人物の仮装や、キャラクターのイメージを損なうような仮装、TDRのキャスト(スタッフ)の仮装は禁止するなど、ルールはかなり厳しい。公式サイトでは事細かな説明が掲載され、仮装チェックシートまで用意されている。
アニメファンらも「イメージダウン」と苦言
何重にもルール違反をしている彼らに、インターネット上では「ディズニーの世界観破壊・・・」「まともな人間ならばアニメ漫画のコスプレをして入園しよう!とはならないと思います」などと非難の声が多数出ている。是としないのは、ディズニーファンだけではない。「進撃の巨人」ファンや、アニメやゲームのキャラクターになりきるコスプレイヤーたちも「やめてほしい」と口をそろえる。「進撃好きとしては、作品の品位を貶めるようなマネしないでほしい」「コスやレイヤーの物凄いイメージダウンになってます」「非常識マナーもだけどディズニー来てるリア充であったりイケイケな学生に『きっしょwww』とか言われたら恥ずかしくて死ぬだろ!?」などと反応が出ている。
彼らはなぜ入園できたのか。TDLでは期間中、パーク外に着替えスペースを設置し、対象入園前に仮装内容をチェックしているという。通年行っている荷物検査もあったはずだ。仮装のチェックがどこまで及んでいるかは不明だが、通常の服の下に仕込んだり、荷物の中に忍ばせたりして、入場後に着替えた可能性が高い。
こうした違反事例が増えることで、インターネット上では大人の仮装が禁止されてしまうのではないかと危惧する声もある。また、禁止内容が定着していない現状をみて、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪府)のように年中仮装可能にしたほうがいいという意見も出ている。