生保が「介護保険」対応商品に力を入れ始めた 16年度から「自己負担2割」になりそうなので

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支払い条件を緩和

   こうしたことから、新商品の投入や開発も盛んになってきた。

   住友生命保険は2013年9月、一定の介護状態(「要介護3」以上が目安)が原則として180日以上続いた場合、死亡保険と同額の保険金を受け取れる商品「バリューケア」を発売した。介護の専門家に無料で相談できる「スミセイ ケア・アドバイス・サービス」も導入。一定の介護状態にいたらず介護保険金の受け取りがない場合でも、一定期間経過後には払った保険料を超える解約返戻金がもらえる資産運用機能も備えた。

   第一生命保険は来年1月から、利用者の使い勝手を良くしようと、従来からある介護保険金の支払い要件を大幅に緩和する。現状では、要介護状態が一定の要介護状態(「要介護2」以上が目安)が180日間継続し、回復の見込みがないことが条件。来年1月2日からは「回復の見込みがない」を条件から外したうえ、要介護2以上に認定された時点で対象とする。条件緩和による保険料の値上げはしない。

   これまでも朝日生命保険が昨年4月に「要介護1の認定」でも保険金を支払うという、業界初の新商品を発売して話題になったが、ここへきて大手生保の間でも保険金支払い条件を緩和して加入を促そうという動きが広がってきた。明治安田生命保険が今年9月から三菱東京UFJ銀行など銀行窓口での介護保険の販売を開始するなど、販路拡充で普及拡大を図る動きも起きている。

   国の介護保険はサービスを「現物給付」し、民間保険はこれをお金の面を補うというのが現在の仕組み。しかし国の制度変更により、生保が保険金の代わりに介護サービスを提供することも近い将来、可能になる見通しで、商品ラインアップがさらに広がりそうだ。

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