PM2.5に「発がん性認定」で中国政府も対応へ
PM2.5は10月17日に、世界保健機関(WHO)の専門組織、国際がん研究機関(IARC)から発がん性があると認定されたばかりだ。発がんリスクを5段階で評価する指標で、最も危険の高い「グループ1」に分類され、タバコやアスベストの危険性と並んだ。IARCの推計では、2010年の大気汚染が原因の肺がんによる死者が世界で22万人に上ったという。
こうした事態を受けて中国政府もようやくPM2.5の対応に乗り出した。産経新聞や日本経済新聞などによると、中国財政省が北京市、天津市、河北省、山西省、山東省、内モンゴル自治区に50億元(約800億円)の対策費を投入することを決めた。PM2.5の濃度を2017年までに15%以上下げる大気汚染対策を掲げており、エネルギー消費に占める石炭の割合の低減や、環境負担が大きい旧式自動車の処分などを推進するという。