公益財団法人「日本デザイン振興会」が11月7日に決定する2013年度グッドデザイン大賞の候補10件が決まった。大賞は今年を象徴するデザインとして、10件の中から1つに絞られる。
今年の大賞候補は、ダイハツ工業の軽自動車「ダイハツタント」、フォルクスワーゲンの7代目「ゴルフ」と国内外の自動車が2件入ったほか、今年話題の国産ロケット、宇宙航空研究開発機構の「イプシロン」、首都高速道路と東京都などが建設した首都高の「大橋ジャンクション」、グーグルの「Googleマップ」などが選ばれた。
ベスト100に「くまモン」も入る
審査委員長でプロダクトデザイナーの深沢直人氏は「今回のグッドデザイン賞の審査会場を見渡した時、けばけばしい、いわゆる悪い意味のデザインは少なく、むしろ静かな感じを受けた。技術の進化は機能の発達とともに、モノの姿を小さくさせるか、空間や建築物に取り込んでいく」などと語っている。
大賞候補のほか、グッドデザイン・ベスト100も発表され、この中には、カシオ計算機の腕時計「G-SHOCK」、ホンダの新型乗用車「フィット」、スズキの軽トラック「キャリィ」のほか、人気のゆるキャラ、熊本県の「くまモン」も選ばれた。
1957年に誕生したグッドデザイン賞は、日本で唯一、「総合的にデザインを評価し、推奨する運動」として知られる。国内外の多くの企業やデザイナーが参加し、「デザインを通して、産業や生活文化を高める」のが目的という。受賞のシンボルである「Gマーク」は、良いデザインを示すアイコンとして広く知られている。