ガラケーは死なず NTTドコモ1年ぶりに新機種

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料金面よりも慣れ親しんだ使用感を求める

   通信各社はスマホの販売に注力しているため、端末料金はガラケーの方が高額になる心配はないのか。ドコモ広報に聞いたところ、契約形態によって金額が変わるので一概には言えないが、今回発表されたシャープの「アクオスフォン」や富士通「アローズ」といったスマホを新規契約すると、機種料金は1万円程度になる。これに対してガラケーは1万円台半ばだそうだ。ガラケーからガラケーへの変更なら、2万円近くに上る。「iPhone5s」なら、モデルによっては「実質ゼロ円」で契約できるため、金額差はさらに大きく開く。

   月々の通信料金はどうだろう。ドコモのスマホを2年間契約すると、通話料は基本料金780円に通話した分の金額が加算される。データ通信料は、データ量の制限の有無、定額制もしくは使用量に応じた2段階制、さらに使用機種によっても違うが、基本的には月額4935円~5985円だ。ネット接続をメーンに使うスマホは、定額制を選ぶ利用者が主流だろう。

   ガラケーは通話を主目的とした端末として進化してきたこともあり、料金体系は通話の重要性を意識した設定といえる。機種が限定されるが、通話料金を含む月額基本使用料で最も安いものだと1957円だ。これは1050円分の「無料通話」も含まれ、通話をこの範囲内で収めれば追加料金はかからない。これに、「iモード」で接続するためのデータ通信料が加算されるが、その額は月々4410円となっている。

   単純に双方を比べると、データ通信料ではガラケーの方が若干安い。通話料は利用回数や通話時間が大きく左右するのでケースバイケースだが、基本料金だけを見るとスマホの方が下回る。総合的に考えると、月額使用料で大きな差が出るというわけではなさそうだ。実際にガラケーを希望する利用者は、「(端末代や月額の支払いの)金額というよりは、慣れ親しんだ使用感を求めるケースが多い」とドコモ広報は説明する。

   近年では、中古のガラケー端末を取り扱う専門店も出てきた。新商品のリリースが先細りするなか、「スマホに変えたくない、でも機種変更したい」という層を引き付けているとみられる。市場は縮小傾向だが一定の規模を保ったままで、通信各社も「無視できない」とばかりに新製品投入を続ける判断を下したようだ。

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