モンゴル企業が朝鮮総連本部落札の報道 日本とも北朝鮮とも関係深く、要人往来が相次ぐ

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   一度は不成立になった朝鮮総連本部(東京都千代田区)の入札が再び行われ、2013年10月17日、開札された。だが、落札したのは聞いたこともない外国企業。現時点では素性は全く分からないものの、モンゴル系だという説もある。

   北朝鮮とモンゴルは古くから友好関係を築いていることで知られている。一方、日本とモンゴル間でもこのところ要人往来が相次いでおり、親密ぶりが際立つ。落札企業がモンゴル系というのが事実なら、モンゴルを軸に水面下で3国間の秘密の交渉が行われていた可能性がある。

記事データベースでは社名がヒットしない

   朝鮮総連本部は2380平方メートルの敷地に地下2階、地上10階の建物が建っている。

   整理回収機構(RCC)の申し立てで競売にかけられ、13年3月に鹿児島の宗教法人「最福寺」が約45億円で落札したが、期限までに代金が納付できずに再入札が決まっていた。

   10月3日から10日にかけて再入札が行われ、10月17日朝に東京地裁の施設で開札された。入札には2者が参加し、基準価格26億6000万円に対して50億1000万円を提示して落札を決めたのが、「アバール・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー」(Avar Limited Liability Company)を名乗る会社だ。地裁の審査を経て、問題がなければ10月22日に正式に落札が決定する。

   同社は日本の主要メディアの過去記事データベースはもちろん、国外の英文ニュースのデータベースでも1件もヒットしない。まったく素性が分からない会社だ。

   裁判所の説明によると、開札の担当者が落札者を口頭で読み上げたが、それ以外の会社の所在地や代表者といったデータは10月22日まで公表されないことになっている。ただ、正午のNHKのニュースでは、

「裁判所によりますと、この企業は『モンゴルが所在地』と書かれているということです」

と報じており、これがほぼ唯一の手がかりだと言えそうだ。

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