「ジブラばりのダミ声でサグいリリック」宇多丸も評価
田中さんは06年のデビュー前からずっとラップを担当し、「JOKER」名義で作詞もしていた。ラッパーのZeebraさんが目をかけており、脱退時にはツイッターで「あいつKATTUNやめたんだよな。どうすんのかね?」と気にしている様子だった。ヒップホップグループ「RHYMESTER」のMC・宇多丸さんも、著書「マブ論classics」で「ジブラばりのコワモテなダミ声でサグい(編注:ワルっぽい雰囲気を意味するスラング)自作リリックをキックするメンバー」と評していた。
一方で歌声は少し高めで、男性アイドルらしい柔らかさも感じられる。ラップではなく「聖の歌声が好き」というファンも多かった。あらゆる曲調に適応するラップと歌唱で、KAT-TUNの楽曲を支えてきたといえるだろう。
田中さんのいない「楔」を聞いた感想の中には、「期待通りかっこいい曲で沸いたけど、なんか足りないなと思った」「迫力なくて受け入れられない」というものもあった。