日本でも「歩きスマホ」の危険性が指摘
男はなおも周囲を挑発するように、拳銃の上げ下げ、さらには銃身で自らの鼻先をなでるような動作などを繰り返した。しかしそれでも、乗客たちはスマホを覗き込んだまま男に気づかない。結局電車が駅に着いたタイミングで男は、下車しようとした男子学生に銃口を向け、そのまま射殺した。
スマホ没頭の危険性は、日本でも再三指摘されている。特にいわゆる「歩きスマホ」は、周囲に不審者が近づいてきてもなかなか気づきにくいため、これを狙った痴漢被害が続出しているとも報じられる。また他の歩行者や車などとの衝突、駅のホームからの転落などを引き起こすとして、携帯電話会社や自治体、鉄道会社などが啓発キャンペーンを繰り返すが、なおも事故は後を絶たない。
地元の警察担当者は、スマホの動画撮影機能などがしばしば事件解決の助けになることを認めつつ、「スマホは、人間を犯罪にたいへん遭いやすくする」と語り、のめりこみすぎないよう注意を呼びかけている。