ホンダ、スズキ、ダイハツ、トヨタ、さらにGM、VWも 自動車メーカー、インドネシアへ投資加速、競争激化

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有望市場に海外勢も参入

   インドネシアでは従来からミニバンが乗用車市場で主流。大家族がメードと一緒に買い物に出かけ、たくさんの荷物を積むなどするからだという。しかし、政府は中流階級への自動車普及を進めるため、税制の優遇策を導入。低燃費、低価格な1000cc程度の小型車で、一定割合の部品を現地調達するなどの要件を満たしていれば、販売時の税金を軽減するという制度だ。日本勢は優遇策の適合車開発にしのぎを削り、2013年9月には首都ジャカルタで開催された国際モーターショーで新型車をお披露目。各社は「シェアアップにつなげたい」と意気込んだ。

   しかし、有望市場を目の前にして海外勢が黙って見ているわけはない。かつて同国から撤退した米ゼネラル・モーターズ(GM)が生産を再開したほか、独フォルクスワーゲンも工場を建設中だ。今後は世界の大手メーカーによる競争が激しさを増すのは必至。

   ただ、ジャカルタでは交通インフラの整備前に車が急増したため、渋滞は極めて深刻だ。優遇策でさらに車が増えれば、都市機能の一層の低下を招きかねないため、業界の一部では「優遇策の打ち切りもありえるのでは」とささやかれているが、優遇策廃止となれば巨額投資を進める日本勢にとっても打撃は小さくはない。他方、個人消費の加速に、生産能力を増強するための投資が追いつかず、同国経済は減速感が強まっており、投資促進が不可欠という事情もある。今後の同国の行方が注目される。

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