市場は大きくない?
市場調査・コンサルティングのシード・プランニングによると、国内携帯電話の加入契約数は2012年度で1億4209万件。このうち、法人契約は14.4%の2041万件だった。同社は、携帯電話契約に占める法人契約比率は徐々に増加し、17年度には18.2%の3300万件になると予測。また、法人向け携帯電話市場はフィーチャーフォンからスマホ・タブレット端末への移行が進んでいる、としている。
一方、別の調査会社は「スマホの法人契約数は全体の5~7%にあたる」という。仮に年間出荷台数が3000万台とすると、このうち法人向けは150万台。パナソニックのほかにもシャープや富士通などが出荷しているのだから、パイは大きくない。
さらに最近は、コスト削減や業務効率化が図れるというメリットから、企業は個人所有のスマホなどを業務に使う「BYOD(Bring Your Own Device)」への関心が高まっている。それもあって、「スマホの出荷台数が増えても、(法人向けの)割合が増えるかというと、わからない」とみている。
パナソニックは「BtoB向けは海外市場も念頭に置いています」というが、「工事現場で使えるような、よほど頑丈にできているとか、なにか特徴がなければ…」(調査会社)と冷ややかだ。