当事者からは気づきにくい
単純な話のようで、実際のところ当事者は気づきにくい。外部からもグループが閲覧可能かどうかを確かめるには、別アカウントからアクセスしてみなければなければわからない。確かに「ヘルプ」には公開範囲についての説明があるが、「非公開って書かれたら非公開だと思うわな」という意見もある。
同様の事例は、2013年7月にも話題になった。Google社のメール共有サービスを通じて、環境省による国際条約の交渉過程が閲覧可能になっていた。グループ内のメンバーだけに公開したつもりが、ネットで誰でもアクセスできる設定だった。アメリカ発のウェブサービスはデフォルトの公開範囲が広い場合が多く、知らないうちに情報が世界中に発信されてしまうケースが相次いでいる。
こうした事態を受けて、情報処理推進機構(IPA)は2013年10月1日、「インターネットサービス利用時の情報公開範囲の設定に注意!」という呼びかけを発表した。
「SNSは気軽に情報発信できるツールとして使われており、利用者自らインターネット上に自分の情報を公開することに抵抗がなくなってきたことで、『誰に対してどこまで自分の情報を公開するのか』といった注意が薄らいでいると考えられます」
IPAでは情報公開のリスクを説明したうえで、GoogleグループやFacebook、ツイッターといった主要サービスの公開範囲設定の方法を示している。