シンガーソングライターの文月メイさん(27)が2013年10月2日、「ママ」という曲でメジャーデビューした。
3月にYouTubeで公開されてから大反響を呼び、ついに待望のデビューとなったのだが、「内容が過激だ」として有線放送を見送られていたと報じられた。楽曲のファンからは「放送すべき曲なのに!」と反発の声が上がっている。
「涙が止まりません」「いたたまれない」YouTubeで反響
「ママ」は児童虐待をテーマにした曲だ。「ぼくのことが邪魔なの?あのゴミ袋と一緒に捨てるの?」という歌い出しで、「ごめんね、ママ」「神様が決めたの?ぼくは生きちゃダメって」など、虐待を受けて亡くなった子供の心情を淡々と歌い上げている。
YouTubeに公開された動画では、曲に合わせて男の子と母親のストーリーを描いた手描きのアニメーションが流れる。見た人の心を揺さぶるような内容で、視聴数は10月4日12時現在50万回に迫っている。コメント欄には、「号泣しちゃいました」「涙が止まりません。これ程悲しい曲を聴いた記憶がありません。命の重み・尊さをズシリと感じました」「世の中には実際にこの曲のような親がたくさん居るのかもしれません。それを思ったら、なんだかいたたまれなくなってしまいました」など、「辛い気持ちになった」という感想が多数寄せられている。
文月さんは2年間学習塾の教室長を務めた経験があり、親から虐待されたことがある女子高校生、母子家庭でいつも違う男性が家にいる女児らと接してきたそうだ。
曲に込めた思いについては、6月にFacebookでこう語っている。
「虐待のニュースを頻繁に耳にする昨今。自分の子どもを殺すという異常な行為、人間が人間でなくなる瞬間にあるものは『愛の欠乏』ではないでしょうか。子どもから親への揺るぎない『無償の愛』を、一人でも多くの心を失いかけている人に伝えたい思いから『ママ』が出来上がりました。」
「これは流すべき」「たくさんの人に届くべき曲」
発売前から大きな話題になった「ママ」だが、2013年9月から予定されていた有線放送が「歌詞がショッキング」という理由で見送りになっていたと、10月2日にスポーツ報知が報じた。
記事中では放送を見送った事業者は明らかにされず、真偽はわからない。しかし報道を見た人は、「放送見送り」に対し疑問を抱いたようだ。
ネット上では「これは流すべきだろう 過激つっても下衆な方向じゃないんだから」「これのどこがいけないのか、わからない。むしろ、たくさんの人に届くべき曲」「安易なラブソングばかり流すくらいなら、こういうのを流した方がいい」などと書き込まれているほか、文月さんのFacebookにも「配信見送りって・・・!?"過激"ではなく"事実"なのに・・・」「こういう歌が非難されるのかぁ。。もはや訳のわからないアイドルたちのうたより、数百倍聞く意味がある気がするけどな」など、「放送すべきだ」というコメントが多く寄せられている。