ストレスによる脳へのダメージが盗撮の引き金に
盗撮が増えた背景には、スマホやデジカメなど、小型で高性能な撮影機材が手軽に入手できるようになったことも影響していると見られるが、盗撮行為が発覚すると、それまで積み重ねてきた地位や名誉が全て水の泡になってしまう。
そういった報道を目にする機会はあったはずなのに、それでも盗撮をしてしまうのはどういう心理状態なのか。わいせつ行為の改善相談も行っている「カウンセリングオフィスAXIA」代表の衣川竜也さんに話を聞いた。
男性は小学校低学年から性欲が芽生え、高校までに一気にピークに駆け上がる。性への興味関心は高まっているのに、簡単に性的な接触を持てる環境になく、想像を膨らませるだけの時期がある。その時期の性的な興味が女性の体や性器ではなく、下着に向いたりすると、それが「性的嗜好」となる。男性は大なり小なりそうした嗜好を持っているが、強いストレスを受けてそれが爆発してしまうことがあるという。
人間の脳は、呼吸や循環、消化など、基本的な生命機能をつかさどる「脳幹」、感情や性欲を含めた欲求などをつかさどる「大脳辺縁系」、理性的な思考や感情のコントロールなど、「人間的な活動」を行う「大脳皮質」の3層構造からなる。
人間がストレスを感じると脳がダメージを受けるが、最も外側にある大脳皮質がダメージを受けやすい。むしろ、生命にかかわる活動をしている脳幹と大脳辺縁系の働きは活性化するという。
本能的な部分は活発になり、通常それを制御する部分の活動は落ち込むと、突発的な行動を起こしてしまいかねない。盗撮をしてしまう人は、そういう状態に陥っている場合が多いそうだ。
確かに田代さんも、08年に雑誌「サイゾー」のインタビューで、盗撮について「仕事が忙しくてストレスが溜まっていたのが一つの原因。あと、盗撮物のAVを見て、『自分でも出来るのでは?』と思ってしまって。本当に突発的な衝動でした」と語っている。