発表会で自分からツイッターに触れたのは1回だけ
だが、13年9月30日に行われた新製品発表会では、孫社長が自分から「ツイッター」という言葉を発したのは1回のみ。それも、過去の電波のつながりにくさを、
「(ホークスの)打線はつながっても電波はつながらない」
と指摘されたのがツイッターを通じてだった、という文脈だ。
この沈黙をめぐっては、様々な憶測が出ている。例えば9月20日朝にフジテレビで放送された「とくダネ!」では、iPhone新機種に関係があるとの説。だが、発売後も更新されておらず、この説は必ずしも正しくないようだ。
ネット上の罵詈雑言に心が折れたとの見方をするのは、ソフトバンク社長室長の嶋聡さん。文藝春秋13年10月号の「ツイッター敗戦 わが懺悔録」で、上杉隆氏のインタビューに答えて、
「政治家なら半分が敵だから、いろいろと言われても『言っとるな』としか思わないでしょう。孫正義という人物は、若い時からベンチャーの雄。普通、どんな人でも会ったら取りあえず丁寧な言葉を使うでしょう。でもツイッターではそれがなくなっている。あれだけひどいことを言われて。私は、気にしないほうがいいですよ、と言う訳ですが、でもちゃんと見てるんですよ。すごく謙虚です。それ(ツイッター)を活かしたこともありますが、ボコボコに書かれるとね」
と、孫社長の気持ちを代弁した。