他のメガバンクも関心持つ
自宅の土地などを担保に金融機関などからお金を借り、死亡時にその担保の売却資金で返済するのがリバースモーゲージ。死ぬまで自宅を使い続けることが利用者のメリットだが、不動産価格の下落は担保価値の下落に直結する。長命化も貸す方にとっては管理コストの増加につながる。
1981年に民間金融機関を含めて日本で初めて導入した東京都武蔵野市は地価下落などで貸し出し資金を回収できないケースが続出し、近く制度を廃止する方向となっている。金融機関も及び腰で、扱っているのは三井住友信託銀行やりそな銀行などに限られる。
ただ、アベノミクスで資産価値は上昇傾向にあり、東名阪の3大都市圏に限れば、地価が今の水準から大きく下がらない可能性もある。このため、みずほ銀は今年7月下旬、メガバンクとして初めてリバースモーゲージに参入した。
資産を残そうという考え方も長命化とともに変化し「資産を自分の老後のために使いたい」という人の割合が増えているという調査もある。このため、他のメガバンクなどは、みずほ銀とベネッセの提携の行方に高い関心を持っている。