消費税、スーパーは税抜き、百貨店は総額表示へ さらに各社ごとの判断も分かれて混乱しそうだ

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   2014年4月の消費税率引き上げが確実視される中、商品価格の表示方法をめぐり、スーパーと百貨店で対応が分かれることになりそうだ。小売業界で表示方法が異なれば、消費者の混乱を招く恐れもありそうだ。

税抜き表示を2017年3月末まで認める

   価格表示については、2004年に税込みの総額表示が義務づけられた。今回の消費税率引き上げでは、現在の5%を2014年4月に8%、2015年10月に10%と2回に分けて実施される予定。増税分を円滑に転嫁するため、政府は6月に成立した特別措置法で税抜き表示を10月から2017年3月末まで認めることにした。

   要は税率引き上げが短期間に2回行われ、値札のつけ替えなどで小売業者の負担が増えるため、税抜き表示も時限的に使えるようにしたということだ。例えば、本体価格が1万円であれば、来年4月からは「1万800円(税込み)」という税込み総額表示に加え、「1万円+税」「1万円(税抜き)」などの税抜き表示もできるようになる。総額表示だと値札をつけ替える手間が生じるが、税抜き表示にはつけ替えの必要はない。

   この表示方法をめぐり、業界によって対応に差が出そうな雲行きだ。激しい競争が続くスーパー業界には元々、税込み総額表示への抵抗感が根強くあった。消費者は食品などの価格に敏感で、「スーパーが値上げしたという印象を与え、客足が遠のきかねない」(食品スーパー幹部)からだ。今回は税抜き表示が特例で認められたことで、大手スーパーなどが加盟する日本チェーンストア協会は9月20日に税抜きを基本とすることを機関決定した。食品スーパーの日本スーパーマーケット協会なども、チェーン協同様に税抜きとする考えでまとまっている。

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