みずほ銀行、揺らぐ信頼「反社会的勢力に甘い」?
外資系金融機関での勤務経験のある経済アナリストの小田切尚登氏は、銀行は金融緩和による「カネ余り」で、「ここ数年来、融資へのプレッシャーが、かなり強くかかっています。その分、営業の声が強くなっています」と、銀行が置かれている環境を斟酌する。
とはいえ、「銀行はすべての融資において、きちんと審査するのが筋。提携ローンだから審査が甘くなりました、では通用しません。カネ余りでコンプライアンスが緩んでは、銀行とはいえません」。
金融庁が重くみたのは、問題となった取引の情報が経営トップに伝わらずに、2年間も放置されていたことだ。しかも、情報を止めていたのがコンプライアンスの担当役員だった。
前出の小田切氏は、「コンプライアンスは経営において最も大事なこと。コンプライアンスは銀行を殺しますよ。組織としてもトップ直属の部署ですから、これが機能していないというのは組織としてもうダメです」と呆れぎみだ。