金融庁は、みずほ銀行に対して暴力団構成員など反社会的勢力との取引を把握しながら2年以上、事実上放置していたとして、2013年9月27日に業務改善命令を発動した。
立ち入り検査の結果、自動車購入者に対する信販会社のオリエントコーポレーションなどを経由した提携ローンで、230件(2012年秋時点の残高で2億円超)の不正取引が発覚した。
事後対応の不備も重なった。みずほ銀行では多数の反社会的勢力との取引があるとの情報は担当役員で止まっており、頭取をはじめ、ほかの経営陣には届いていなかった。そのうえ2年以上にわたり、抜本的な取引の防止や解消策を講じていなかった。
金融庁はみずほ銀行に対し、経営責任の所在の明確化、法令順守の強化、再発防止策を盛り込んだ改善計画を10月28日までに提出するよう命じた。
みずほ銀行は金融庁の処分に、「深く反省し、心からおわび申し上げる。内部管理体制の一層の強化・充実に取り組んでいく」とコメントしている。