ターゲットは朝日新聞ではなく記事を引用した韓国メディア
実際、北朝鮮側は朝鮮日報の初報は黙殺してきたが、朝日新聞の続報には素早く反応した。9月22日に朝鮮中央通信が「われわれの最高の尊厳に言い掛かりをつける者は高価な代償を払うことになる 朝鮮中央通信社論評」と題した記事を配信。「最高の尊厳」とは、もちろん金第1書記のことで、
「かいらい一味が御用メディアを通じ、あえてわれわれの最高の尊厳を誹謗、中傷する謀略的悪態をはばかることなくついている」
と憤っている。「かいらい一味」は韓国政府のことを指し、どういうわけか、矛先は朝日新聞ではなく、朝日新聞の記事を引用して報じた韓国メディアに向けられている。
今回、朝鮮中央通信が問題視している韓国の報道は大きく分けて3つある。もちろん1つめは朝日新聞に関連するもので、
「日本の『朝日新聞』の報道を転載する形式でわれわれの最高の尊厳に言い掛かりをつけて何かの『処刑』『隠ぺい』という謀略説を流した」
と主張。ただ、朝日新聞の記事には玄松月さんは登場しておらず、これまでに広く報じられている玄さんの銃殺説は「スルー」し、その事実を否定しているわけではないともとれる。