金融庁の銀行検査方針が転換 半沢直樹のような「いたぶり」は減る?

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中小企業などがお金を借りやすくなることを意識

   例えば今は赤字でも将来有望な成長力を秘めるベンチャー企業などにお金が回らないとしたら、日本全体にとっては大きなマイナスだ。そこで、潜在力のあるベンチャーや、歴史と技術を持つ中小企業などがお金を借りやすくなることを意識して、銀行自身の「自己査定」を重視することにした。ただ、銀行経営に大きな影響のある、大口の貸出先については引き続き検査対象とする。

   メガバンクについての検査手法も一部見直す。従来は基本的に個別に実施していたが、金融庁が新設した専門チームが「貸し倒れリスクへの対応」など共通の課題ごとに、海外の事例も踏まえてメガ各行を比較しつつ検査する。海外を意識することで、国際競争を勝ち抜く体制の整備も意識する。こうした課題別で各行横断型の検査は今後、保険会社や地方銀行にも実施する方針だ。

   他方、地銀など地域金融機関には、地場の企業をどう育てるかなど明確な経営戦略を求める。人口、経済が縮む地方で金融機関が生き残るために何が必要かを経営陣と議論する方針という。これには、金融庁が以前から目論む地域金融機関再編の意図を指摘する向きもある。

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