東京、大阪、名古屋の三大都市圏(全用途)の2013年7月1日時点の基準地価は、前年に比べて0.1%上昇し、リーマン・ショック前の2008年以来5年ぶりに上昇に転じた。国土交通省が9月19日に発表した。安倍政権発足後の景気回復期待を背景に、商業地や住宅地の需要が拡大した。ただ、全国平均(全用途)は1.9%下落。下落率は前年より0.8ポイント縮小した。
東京、大阪、名古屋の三大都市圏の上昇地点は全体の37%の2093となり、前年の約5倍に増える一方、下落地点は前年の半分の2028に減った。
用途別では、商業地が0.6%上昇。東京スカイツリーや大型商業施設の開業、JR大阪駅前の再開発などが上昇要因となり、東名阪とも上昇した。
住宅地は0.1%下落したが、下落率は0.8ポイント縮小した。低金利の継続で住宅ローンを組みやすくなったほか、2014年4月の消費増税を見据えた駆け込み需要などでマンションや戸建ての販売が拡大したため。名古屋圏は5年ぶりに上昇に転じた。
地価は回復局面に入りつつあるが、人口の減少が続く地方では下落圧力が残っている。