「地下40メートル」の品川新駅の乗り換えに20分?
ところが、実際には「時短効果はそれほどない」との声がある。なぜか――。たとえば、これまで東京駅を利用していた人の場合だ。「のぞみ」は東京‐名古屋間を1時間40分で結んでいる。
リニア新幹線を使った場合、山手線で東京‐品川間の所要時間は11分。さらに品川駅での乗り換えに約20分かかる。品川駅の山手線ホームは、新幹線改札口のある港南口から一番遠い、京浜急行の品川駅(JR高輪口)寄りにあるためだ。
JR東海は、品川駅と名古屋駅にできる新ターミナルは3~9分で東海道新幹線と乗り換えられ、品川駅は「JR東日本の山手線や、横浜や羽田空港につながる京浜急行の品川駅と20分以内で乗り換えできるようにする」と説明している。
大きな荷物を抱えた人などは品川駅の乗り換えに30分近くかかるかもしれないし、またリニア新幹線の本数が少なければ、待ち時間でもロスが出る。東海道新幹線が約3~7分おきに発車していることを考えれば、時間はたいして変わらなくなる。しかもルートの86%がトンネルなので、景色が見えない。閉所が苦手な人には抵抗があるかもしれない。
一方、JR東海は品川‐名古屋間の運賃を、東海道新幹線「のぞみ」に700円程度上乗せした1万1500円程度を想定している。