東京・品川‐名古屋間を約40分で結ぶ「リニア中央新幹線」。JR東海が、その詳細なルートと中間駅の位置を盛り込んだ計画概要を、2013年9月18日に明らかにした。
今後、沿線自治体の理解を得て、環境影響評価(アセスメント)を環境省と国土交通省に、工事計画書を国交省に提出。国の認可が下りれば、2014年度にも着工する。「21世紀の夢の超特急」がいよいよ始動。2027年の開業を目指す。
すべての中間駅に停車すると72分
JR東海によると、「リニア中央新幹線」は、東京・品川‐名古屋間の286キロを、発着のターミナル2駅と、神奈川県(相模原市)、山梨県(甲府市)、長野県(飯田市)、岐阜県(中津川市)の中間4駅を結ぶ。品川‐名古屋で1時間に上下、それぞれ5本の運行を想定。最高時速505キロ。所要時間はノンストップで最速約40分、すべての中間駅に停車すると72分かかるという。
計画によると、都市部では騒音対策と、用地取得や地権者への補償の必要がない地下40メートル超を活用。それもあって、品川駅のリニア新幹線のホームは、東海道新幹線ホームの真下、地下約40メートルにつくることになった。
新幹線のホームに並行し、長さ約1キロメートル、最大幅約60メートルの巨大な空間にホームを二つ建設し、各ホームには2編成ずつ計4編成が停車できるようにする。工期は10年以上に及ぶ見通しだ。
終点の名古屋駅も地下約30メートル(新幹線ホームからは約40メートル)に建設し、品川駅と同様に4編成のリニアが停車できるようにする。品川駅、名古屋駅ともエスカレーターとエレベーターで地上の新幹線ホームと結ぶ。エスカレーターを使った場合の乗り継ぎ時間は3~9分という。
現在、東海道新幹線「のぞみ」は品川‐名古屋間を最速1時間30分で結んでいる。それが50分も短縮されて40分で走るのだから、たしかに速い。