2013年8月の訪日外国人客数は、前年同月に比べて17%増の90万6700人と、8月としては過去最高となった。日本政府観光局(JNTO)が9月18日に発表した。円安が追い風となったほか、7月に東南アジア向けの観光査証(ビザ)の発給要件を緩和した効果も続いた。
アジアから訪日客は、格安航空会社(LCC)の就航が相次いだ台湾が51%増の19万4900人、ビザ免除の効果でタイは約2倍の2万3900人、マレーシアは42%増の1万1000人に急増している。
一方、韓国からの訪日客は7%増の21万5600人と、ここ数か月は30~40%前後だった増加幅が小さくなった。東京電力福島第1原発の汚染水漏れ問題への懸念から伸び率が鈍化した。中国は15%減の16万2500人だった。沖縄県尖閣諸島をめぐる日中対立の影響がなお残っている。
1~8月の訪日客数は686万4400人で、観光庁によると、現在のペースだと年間では1014万人になるという。