スポーツ紙各紙「コメントできません」
一方、記事の内容が事実なら、「脳死宣告」があったとは言えないのではないかという指摘も相次いでいる。
「初見で脳死か植物状態って診断されたのね、ぜんぜん脳死宣告じゃないやん。記事の書き方が悪い」
「これって医者が脳死と呟いただけで実際に脳死判定が行われたわけでは無いんだよね。脳死でも生き返るって騙されちゃうよこの書き方(´・ω・`)」
「脳死の理解に誤解を招きかねない記事。いかんなあこういうのは」
厚労省の臓器移植対策室では、スポーツ紙各紙の報道について、「誤解される恐れがあり、それは困ります」と取材に答えた。
脳死について、臓器移植を前提として国の判定基準は厳密に決まっており、それに沿って診断したときは、「回復できない不可逆的な変化」という位置づけになっているというのだ。厚労省ではこれまでに、脳死と判定を受けてから回復したというケースは把握していないともしている。
ただ、医師が臓器移植を前提とせず、個別の基準で脳死と宣告するのは、適切な診断なら問題はないとした。佳那晃子さんの場合もおかしいとは言えないとしており、脳死か植物状態と宣告されたと記事中に触れられたことについても、問題ないとの見方を示した。
報道への批判について、スポーツニッポンのメディア編集部は「コメントできません」、東京中日スポーツの報道部は「個別の取材に関しては、一切お答えできないです」と取材に答えた。記事中で「植物状態」にも触れなかったサンケイスポーツでは、発行元の産経新聞社が「個別の記事内容についてはお答えできません」(広報部)とだけコメントしている。