クッキー焼くだけのゲームに「中毒者」続々 登場キャラ「ババア」の二次創作も

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   「開始20時間で毎秒16億枚のクッキーを焼くようになった」「一日中ババアにクッキー焼かせてるだけで休日が終わった」。こんな発言がツイッターに出回るようになった。クッキーをひたすら焼き続けるパソコンのブラウザゲームのことだ。

   他のブラウザゲームのように美少女キャラクターは出てこない。登場するのは、白髪頭で肌にシワのある「グランマ(通称:ババア)」だ。そんなゲームだが、中毒性があるとネットで話題になっている。

マウスでクッキーを増やす

「Cookie Clicker(クッキークリッカー)」画面
「Cookie Clicker(クッキークリッカー)」画面

   「Cookie Clicker(クッキークリッカー)」という名前の無料ゲームで、製作者のOrteil氏がゲームサイト「DashNet」に2013年8月8日に公開した。マウスを操作してクッキーを生産するというシンプルなゲームだ。画面に表示されたチョコチップクッキーを1回クリックすると、1枚のクッキーが手に入る。これを繰り返すと、枚数のカウンターがじわりじわりと増えていく。

   だがこの作業を自力で続けるのは、かなりの辛抱強さと体力が必要なため、クッキー作りの手助けとなるアイテムが複数用意されている。例えば「カーソル」を手持ちのクッキーと引き換えに購入すると、自分でクリックしなくても1秒間に0.1個を自動生産できる。唯一のキャラクターである「ババア」を使えば、1秒に0.5枚のペースでクッキーを焼いてくれる。他にも、クッキーを収穫できる農場や工場、鉱山があるほか、タイムマシンで過去のクッキーを現在に持ち込んだり、宇宙に存在する反物質をクッキーに変換したり、といったSF的なアイテムも用意されている。

   ゲーム開始から1・2時間程度で、毎秒数万単位という天文学的な枚数の生産が可能になり、手元には数億枚のクッキーが残る。アイテムのアップグレードをすると「ババア」のコスチュームを宇宙服などに変えられ、さらに生産性も高められる。クッキーを元手にアイテムを整え、より効率的なクッキーの生産を目指すわけだ。こうした目に見える莫大な生産数の増加と、アイテムの強化を繰り返す単純なサイクルに「中毒性」があるようだ。

ゲーム作者「美少女がクッキーを焼くゲームにすればよかった」

   ツイッターでは、同ゲームにはまって何時間も費やしてしまうことに、

「クッキー焼きなんて面白くもないし時間の無駄。それでも焼いてしまうのはどうしてだろう」「とりあえずクッキー焼く手が止められない。何この中毒性コワイ・・・」「クッキーのなにが怖いかって誰ひとり『楽しい』って言ってないところだからな」

などといった声があがっている。

   一方、「Cookie Clicker」の二次創作絵が「Pixiv」に投稿されるようになるなど、登場キャラ「ババア」の人気が高まっている。フィギュア製作で知られる海洋堂の公式ツイッターアカウントも「三連休はクッキーを焼いて過ごした。海洋堂広報タンの本気を見るのです!海洋堂BBAフィギュア」とババアをモチーフにしたフィギュアの写真を投稿した。

   さらにツイッターでは、「クッキーババア官能小説」というハッシュタグが作られ、

「ババアは女だった。歳を重ねようが、小麦粉にまみれようが、ババアは確かに女だった。いつもクッキーを焼いてくれていたババアが自分のしたで声を殺してあえいでいる。改めてそのことを認識した男は自分が静かに興奮しているのを感じ、生唾を飲み込んだのだった」

といった小説まで登場し、活発に書き込まれている。

   こうした日本からのアクセスの増加や「Pixiv」での人気ぶりを受けて、同ゲーム作者のOrteil氏は、「(ババアじゃなくて)美少女がクッキーを焼くゲームにすればよかった」とTumblrで発言している。

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