「被害1000万じゃ済まないでしょ」「対応しきれなかったですか?」 洪水被害の旅館取材にネットで疑問と怒りの声

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   2013年9月16日に日本列島を襲った台風18号の影響で、京都府では「数十年に1度の規模の雨」が降り、甚大な被害をもたらした。

   嵐山では広範囲で浸水被害があり、テレビ各局は被害の大きかった旅館へ取材に赴いた。しかしその内容について、「被災者に追い討ちをかけている!」として、視聴者から怒りの声が上がっている。

「地下どうなさるおつもりですか?まだ考えてない?」

   13年9月17日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)は、80センチの床上浸水があった旅館「花筏」から中継をつないだ。

   女将の中西美暁さんが、1階の厨房や60畳の宴会場、食器と食料、冷蔵庫を置いていた地下室も全て水にやられ、食器は1から洗い直し、畳の張り替えはもちろん土台から直さなければならない、これから地下の水をポンプで汲み出す、今日と明日の宿泊客は全て断りの連絡を入れたと、被害状況を説明した。

   岸本哲也リポーターが被害総額を聞くと、中西さんは「想像もつかないけど、1000万近くになるんじゃないかと」という。営業再開のめどについては、「全く…厨房が動かないので」と、困惑しきりの様子だった。

   スタジオの小倉智昭さんからも質問が飛んだ。「僕も水の被害の経験あるんですが、木造の部分は水の影響で反ったり、建てつけが変わっちゃったりするんで、女将さんかなり大変だと思いますよこれから」と言われ、中西さんは「そうですねぇ…」と困ったような笑顔を浮かべた。「女将さん今被害1000万とおっしゃったけど、見た感じで1000万じゃとても済まないような気がするんですね」と言われると、「そうでしょうか…」と苦笑いしていた。

   さらに「地下とかの物はまず使えないと思いますし、地下もこれからどうなさるおつもりですか?まだそこまで考えてらっしゃらない?」と矢継ぎ早に質問され、「そうですね、まだもう…あの…地下なんかはどうなってるかも全然わかりませんので、はい…今日これからです」と、言葉に詰まりながら答えていた。

女将は気丈「1日でも早くお客様を迎え入れたい」

   花筏は創業40年余りの老舗で、2年ほど前に改装したばかりだ。このことについてスタジオの笠井信輔アナウンサーが中西さんに「今どういう思いでいらっしゃいます?」と聞くと、「お客様が、予約して下さってる方がたくさんいますので、1日でも早くお客様を迎え入れる状態にしたいと、その一心です」と気丈に返していた。

   一連のやり取りについて、視聴者は「被災者の気持ちを逆撫でしている」という感想を抱いたようだ。ネット上では「1000万どころじゃ済まないなんて言う必要あるの???」「女将さんに追い打ちかけて泣かせたいのか!?女将さんただでさえ困ってんのに脅迫か!?腹立つーー!!!」「フジに抗議のメール投げたいレベル」などと苦言が書き込まれた。

   同日放送の「みのもんたの朝ズバッ!」(TBS系)でも花筏と中継をつなぎ、井上貴博アナウンサーが「特別警報」について中西さんに詳しく聞いていた。

   「特別警報は初めて発表されたんですが、出た時はどういうお気持ちでした?」という質問に対し、中西さんは「初めて言葉を聞いたので意味があまりわかってなかった」と返答。すると「あまり対応はしきれなかったということなんですかね」と聞かれ、「そうですね、もう2階(に避難)ということで…」と少し言葉に詰まっているようだった。

   これについても、ネット上で「なんで怒ってる感じで質問してるの?採用面接か何か?」「被災者の心に土足で踏み込むようなインタビューの仕方だな」「質問下手すぎるわ。あのインタビュー被害者ならブチ切れるわ」といった声が上がった。

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