コンピューター制御の不具合で打ち上げが延期されていた新型ロケット「イプシロン」が2013年9月14日、内之浦宇宙空間観測所(鹿児島県肝付町)から打ち上げられた。
イプシロンは宇宙航空研究開発機構(JAXA)が12年ぶりに開発した国産ロケットで、従来型よりも点検などの人手が省力化され、低コストで打ち上げられるのが特徴。
8月27日の打ち上げでは機体の姿勢異常を検知し、発射19秒前に自動停止していた。JAXAでは2週間かけて総点検し、9月8日には打ち上げリハーサルも実施。機体を発射台まで移動させ、発射5秒前までの手順を確認していた。
当初は13時45分の打ち上げ予定だったが、直前になって警戒区域に船舶が侵入する恐れがあることが判明したため、15分遅らせて14時に打ち上げられた。発射から1時間後に高度1150キロメートルで人工衛星「SPRINT-A」を分離して軌道に乗せ、打ち上げは成功した。