「オリンピック」は勝手に使えない 「権利侵害」で高額罰金の恐れ

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   東京五輪開催の祝賀ムードに染まる中、「オリンピック記念セール」を始める小売店が各地で出てきた。しかし五輪に絡めたセールイベントは、権利侵害にあたってしまうというのをご存知だろうか。「アンブッシュマーケティング」と呼ばれる便乗広告として罰せられる可能性がある。

スポンサー企業は億単位で契約

   「オリンピック」という言葉だけでなく、おなじみの五輪マーク、「がんばれ!ニッポン!」のスローガン、マスコット、聖火などは、日本国内では日本オリンピック委員会(JOC)が知的財産として管理している。これらをマーケティング活動に利用できるのは、オリンピックのスポンサー企業だけだ。

   スポンサープログラムは、国際オリンピック委員会(IOC)が最高位と位置づける「TOPパートナー」をはじめ、JOCと契約する「JOCゴールドパートナー」「JOCオフィシャルパートナー」など、権利内容により数種類がある。協賛金はJOCからは公表されていないが、各報道によると「ゴールド」は6億円、「オフィシャル」は2億2000万円。コカ・コーラやマクドナルド、P&Gなどが契約している「TOPパートナー」は、1社あたり数十億円ともいわれる。

   各社が億単位で契約している一方で、違反を知ってか知らぬか、オリンピックの知的財産を無断使用する企業・小売店も多数存在する。

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