JALの外国人持ち株比率5割超える 人気の秘密は株主への配当重視

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   まもなく再上場から1年を迎える日本航空(JAL)の外国人持ち株比率(外国人直接保有比率)が50%を超えたことが2013年9月10日、証券保管振替機構(ほふり)のまとめで分かった。高い収益力を背景に割安感が評価されたとみられる。

   だが、一部の自民党議員の中には、公的支援で再上場にこぎ着けた企業が外国人に配当することに対して反感を持つ向きもあり、これを機会に批判を強める可能性もある。

名簿に載っていない株主にも配当ができるように定款変更

JALはまもなく再上場から1年を迎える
JALはまもなく再上場から1年を迎える

   JALは2010年1月に会社更生法の適用を申請して経営破綻したが、公的支援によるスピード再生の結果、12年9月19日に東京証券取引所第1部に再上場。上場直後の外国人持ち株比率は24.5%だったが、9月末時点で3分の1を超えた。

   航空法では、外国人が国内航空会社の経営に影響を及ぼすのを避けるため、外国人株主の議決権比率を3分の1未満に抑えるよう制限している。この規定にしたがって、3分の1を超える外国人株主の持ち分は株主名簿に記載してこなかった。従来のJALの定款では株主名簿に記載された株主にしか配当ができない規定で、多くの外国人株主は配当を受け取れないことになっていた。

   ただ、JALは再上場以降、株主への配当を重視する方針を打ち出しており、13年6月の株主総会で、株主名簿に載っていない株主にも14年3月期から配当ができるように定款を変更した。

   13年2月時点では1株あたり180円の配当を予想していたが、13年4月末の決算発表時に190円に引き上げた。株価は5500円前後を推移しており、利回りにして約3.5%だ。

   JAL株の外国人持ち株比率は13年2~4月には40%周辺を推移し、それ以降はじりじりと上昇を続けていた。「ほふり」の発表によると、9月10日時点で50.05%だ。

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