背景はライバル「Xbox」の存在か
一方で発売日が遅れる理由をタイトル数の問題だけでなく、欧米市場を重視したからではという見方も強い。エンターブレインの「ゲーム白書2013」によると、2012年のゲームコンテンツ市場は日本が7997億円だったのに対して、北米は1兆9072億円、欧州は1兆8075億円と巨大だ。
また、「PS4」を欧米で発売する1週間後に、ライバルのマイクロソフトが新型ゲーム機「Xbox One」を投入するという事情もある。欧米市場では従来機「Xbox 360」が「PS3」を展開する1年前に発売されたこともあり「Xbox 360」ユーザーが多く、これまでSCEがマイクロソフトを追う形だった。
SCEの発表によると欧米での「PS4」の予約は、8月時点ですでに100万台を突破しており好調で、「特定の部品が足りなくなるほどではない」(河野社長)というが、日本での発売時期を遅らせることで、供給に万全を期したい考えもあるようだ。
公式ブログで河野社長は「純粋に申し訳ないという気持ちです。何か出来ないだろうか?」として、専用ソフト「KNACK(ナック)」と、1年間延長保証がセットの初回数量限定の国内限定サービスを発表したが、ファンの怒りは収まらない。
「ソニーは日本の会社では無かったのですか。市場が縮小したとはいえ、自分たちの国を軽視するというのは企業の姿勢として如何なものでしょうか」「日本軽視もここまで来たら論外ですよ。3ヶ月って前代未聞でしょ…」「はっきりと日本のユーザーはどうでもよくて、海外市場だけを意識したマーケティングだと発表してくれた方がまだマシです」
などの辛らつな言葉がブログのコメント欄に並んでいる。