IOC報告書にも「さらに詳細な環境影響調査が行われるだろう」と記述
IOCとしても、この問題には関心を寄せている模様で、評価委員会が立候補した3都市を視察した上で13年6月に発表した報告書にも、
「カヌースラローム競技に提案されている葛西臨海公園内の会場は、幅広く親しまれている公園にあり、重要な野鳥保護区域に近い。東京五輪招致委員会も、この場所をめぐる反発は認識している。会場の開発に関する議論は関係市民の間で行われてきたが、東京での五輪開催が決定した場合、さらに詳細な環境影響調査が行われるだろう」
との記述がある。
五輪開催決定を受けて野鳥の会などが9月8日に発表した声明では、五輪招致自体には反対してこなかったことを強調しながら、都の事務局に対して(1)IOCに対して「立候補ファイル」と一緒にIOCに提出した環境影響評価書の公表(2)代替候補地の選定と環境影響調査の実施、を求めている。具体的には、葛西臨海公園以外の、東京湾埋立地内の未利用地や湾岸の未利用地といった環境への影響が少ない場所を競技場に利用するように求めている。