「一見五輪と関係なさそうな企業でも、恩恵があるかも」
そうした中で、2013年9月9日付のスポーツニッポンは、世界最薄の「0.022ミリ」のコンドームを製造している相模ゴム工業が、2020年の東京五輪でのコンドームの配布に意欲をみせている、と報じた。同社の担当者が「五輪までに、なんとしても0.01ミリ台を実現させる」と、意気込んでいるという。
五輪でコンドームが初めて配布されたのは1988年のソウル大会。2012年のロンドン五輪では参加者1万500人に対し史上最多15万個が配布されたが、わずか5日で品薄になり話題を呼んだ。
そんなこともあって、週刊朝日(2013年9月13日号)も、コンドームメーカー大手のオカモトに注目している。相模ゴムと同様、オカモトも過去に長野・冬季五輪のときに配布された経緯がある。
いずれも東京五輪での需要を期待されてのことだ。
さらには、高級ホテルのベッドシーツのクリーニングなどを請け負っている白洋舎や、スポーツの放映権やマーチャンダイジング権などを独占販売できる権利を多数保有している広告大手の電通なども「五輪特需」を手にしそう。
とはいえ、ある個人投資家は、「2020年の東京五輪は、基本的にはアベノミクス政策の延長線のこととみています。3本の矢の3本目になかなか火が点かない中で、それを後押しする。なので一見五輪と関係なさそうな企業でも、案外恩恵があるのではないでしょうか」という。