私、テリー伊藤は東京招致できたら、欧米人に負けないよう胸毛を植毛します――2020年夏のオリンピック開催場所が決まる前に、演出家のテリー伊藤さんが、こんな公約を発表していた。
2013年9月8日、国際オリンピック委員会(IOC)総会の決選投票で、東京がイスタンブールを破り東京が開催都市に選ばれたことで、テリーさんは本当に胸毛を植毛するのか、注目が集まっている。
五輪招致企画で「胸毛植毛」公約
テリーさんが公約を発表したのは、五輪招致企画「楽しい公約プロジェクト」でのことだ。この企画は東京開催実現を応援するため、ヤフーとグリーが東京五輪招致委員会と公式パートナー契約を結び、2012年12月にスタートした。「私、●●は、東京招致できたら▲▲します」というフォーマットで特設サイトに「公約」を書き込むことができ、テリーさんのほか猪瀬直樹東京都知事やタレントの浜田雅功さんなど、著名人ら約30人が「公約」を掲げていた。
猪瀬都知事は「東京招致を実現させてスポーツのチカラで日本の子ども達を元気にします」、浜田さんは「開会式のどこかのシーンで必ず見切れます」といった内容を出したなか、異彩を放っていたのがテリーさんの「胸毛植毛」公約だった。同企画の記者会見でレスリングの吉田沙保里選手は、「なんで胸毛なんですかね」と疑問を投げかけ、「私は胸毛がない男性の方が好きなんですけどね」と会場の笑いを誘った。テリーさんの胸毛を見たいですか、という質問にも「ちょっと見たくないですね」とキッパリと答えていた。
開催都市が東京に決まった翌日の2013年9月9日、テリーさんは「スッキリ!!」(日本テレビ系)に出演。「震災でもやもやしていたのが晴れたような……日本中が元気になる」と興奮気味に語り、共演者から胸毛植毛の公約について水を向けられると「やりますよ!ぼくはポスト『ジローラモ』になりますからね」とイタリア出身タレントのパンツェッタ・ジローラモさんのようになると宣言した。
しかし、どうやら胸毛を生やすのはそう簡単ではないようだ。サンケイスポーツの記事(9月9日)でテリーさんは電話取材に対して「胸毛はなかなか難しいんだよね…」と漏らしている。また同日のスポニチアネックスには、高須クリニックの高須克弥院長から胸毛はなかなか生えず、くっつけてもすぐに取れる、と言われたことを明かし、「せめて五輪期間中だけでも植毛か貼り付けるかしよう。もみあげもつけて番組出ようかな」と答えている。
森永卓郎さんは「メイド服のコスプレで応援」
また獨協大学教授・経済アナリストの森永卓郎さんも、「楽しい公約プロジェクト」で奇妙な公約を掲げていた。「私、森永卓郎は東京招致できたら、メイド服のコスプレをして応援します」という内容だ。
9月9日の「やじうまテレビ!」(テレビ朝日系)に出演した森永さんは、「公約として掲げたので、きちんと守ります」と話し、メイド服を着る意図を「オリンピックは日本文化を発信する舞台でもあるんですよ。クールジャパンをアピールしようっていう戦略なんです。クールジャパンって何かというと私はメイド服だと思うんですね」と力説した。
さらに撮影中にスタッフからメイド服を渡され、いますぐ着て欲しいという要求に「ぜんぜんいいですよ。メイド協会理事長ですから」と快く回答。身体のサイズに合わない小さめのメイド服を、ぱつんぱつんになりながら着用して、スカートの裾をつまんで軽く持ち上げるメイドのポーズも披露した。
これに対してネットでは、「単に自分が着たかったんだろ」「これ公約を隠れ蓑にしたプレーの一環だろ?」「嬉しそう。理由付けて、着たかったんだねwww」「どっちにしろ着たかったんだろ!いい加減にしろ!」などのコメントが相次いでいる。