女性誌では依然「女子」のオンパレード
「女子」に違和感を持っていた人から歓迎された最新号「an・an」だが、女性誌では依然「女子」のオンパレードだ。「an・an」のアンケートが示した、平均28.7歳という「女子年齢」をゆうに超える40代向けの女性ファッション誌でも使われている。
2010年に創刊した「GLOW」は、コンセプトに「ツヤっと輝く、40代女子力」を掲げる。同誌の大平洋子編集長は東洋経済のインタビュー(7月3日)に対し、「40代女子」という言葉について次のように語っている。
「共感の声が多かったですが、『いい歳して、女子なんて、無理してる』とか、『ありえない、みっともない!』とか、当然、否定的な意見もありました。これは、私からすると、ちょっと面白い現象でした。皆さん『女子』という言葉について、いろいろな思いがあるんだな、と。こちら『女子』という言葉に、『女の子でいたい』『かわいく見られたい』という願望を込めたつもりはなかったものですから。『大人のいい女』とか、『ご婦人』とかよりは、『女子』がしっくりきたんです」
同誌は創刊以来40代女性誌No.1となっており、出版不況の中でも売り上げは好調だという。世の中に「アンチ『女子』」は少なくないが、同誌の売り上げが示すとおり、「女子」という言葉が、一定数の女性の心に響いていることも確かなようだ。
ちなみに「GLOW」10月号のタイトルは「40代女子が輝く!『華やかベーシック』」。表紙には、黒一色のモードな着こなしが映える「大人女子」代表のYOUさんが笑顔で映っている。