政府軍と反体制勢力との対立が激化しているシリアで、反体制派が政府軍兵士を処刑している映像が、2013年9月5日(現地時間)に米ニューヨーク・タイムズのサイトで公開された。
日本でも9月6日、朝の情報番組で放送されたが、残酷で生々しい映像にショックを受けてしまった視聴者が多かったようだ。
殺害の瞬間は画面暗転、銃声のみ流れる
「処刑」映像を放送したのはフジテレビ系「とくダネ!」だ。
映像は、「生々しい映像が含まれており不快に感じるおそれがあります」という英語の注意書きから始まり、上半身裸で地面にうずくまった捕虜7人と、銃を持って捕虜の後ろに立った兵士9人の映像に切り替わる。
兵士の1人が「この50年間我々は偽善に苦しめられてきた。この50年間シリアでは破壊が繰り返されてきた。奴らが堕落させた張本人だ」と言うと、「反体制派リーダー、37歳のAbdul Samad Issaが政府軍兵士の処刑を命令」とのテロップが入る。
「我々にしたことを倍にして返してやる。血の雨が降る。これは当然の報いだ」と兵士が言うと、とくダネ!では画面が暗転、10数発の銃声のみが流れた。
この映像は12年の春に撮影されたもので、殺りくにうんざりして反体制グループを抜けた元メンバーから、数日前にNYタイムズが極秘で入手し、サイトに公開したという。