落選、「銘柄によっては大きく下げる可能性も」
一方、岡三証券の「東京五輪関連株指数」(建設や不動産、スポーツメーカーなどの五輪関連企業、約80社の株価の値動きを指数化した)によると、1月4日から8月30日の株価上昇率は42.5%で、日経平均株価の上昇率の25.3%を大きく上回った。
指数を構成する大手ゼネコンの清水建設や大成建設の株価が、8月に入ってからともに年初来高値を更新するなど上昇基調にあったほか、観光やホテル、スポーツ関連といった五輪関連銘柄にも幅広い「買い」がみられている。
ある市場関係者は「東京五輪が決定すれば、内需を中心とする関連銘柄の息の長い相場が期待できる」と予想。「外国人買いのキッカケにもなる」という。
ただ、第一生命経済研究所の首席エコノミスト、嶌峰義清氏は「五輪招致の結果次第では翌週(9月9日の週)の株価の大きな変動に注意する必要があります」と話す。
招致に失敗すれば、招致成功を見込んできた投資家にとっては「はしごを外された」ことになり、上昇している「五輪銘柄」は落胆売りを呼ぶ。上昇幅が大きいほど、その反動も大きくなるので、「銘柄によっては大きく下げる可能性もある」という。