株主優待制度を導入している上場企業が、過去最高となった。導入数は2013年8月31日時点で1085社に達し、2008年10月の1067社を上回った。野村インベスター・リレーションズ(IR)によると、上場企業や不動産投資信託(REIT)で2013年に入り株式優待を新設したのは57社。8か月間で12年1年間の新設社数(56社)を上回った。
2014年1月に少額投資非課税制度(NISA)がはじまるため、より多くの個人株主づくりにつなげたいとの思いがあるようだ。
7月に上場した星野リゾート・リート投資法人は4月、10月時点の投資主(事業会社の株主に相当)に、投資先で星野リゾートが運営する宿泊施設の割引券を贈る。
ディー・エヌ・エーは2月に横浜DeNAベイスターズの試合を観戦できる優待を導入。またミズノは13年から3月末時点の株主を対象に、協賛する大阪マラソンの参加権を希望者に抽選で提供するなど、優待内容を充実する企業も増えている。
ただ、株主優待は株主への利益配分の一環として自社製品や割引券などを株主に提供する制度なので、その分を配当に充てるべきとの声もある。