「原爆も化学兵器と同じ国際法違反になるのか」 ロイター記者の質問にネットで称賛の声

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   「広島や長崎への原爆投下も、国際法違反になるのか」。米国務省の定例会見で英ロイター通信の記者が、シリアの化学兵器使用疑惑との関連でこう質問したと報じられ、ネット上で反響を集めている。

   質問したのは、ロイターで米外交政策を担当しているArshad Mohammed記者だ。

米国務省は、質問を受け入れないと「黙殺」

記者の質問を「黙殺」
記者の質問を「黙殺」

   米国務省サイト上で公開されている2013年8月28日の会見動画を見ると、ハーフ副報道官は、アメリカの軍事介入の正当性を示すものとして、シリア政府が化学兵器を使って多数の市民を無差別に殺しているとし、これは国際法違反に当たると説明した。これに対し、Arshad記者は、ハーフ副報道官にこう問いかけた。

「アメリカが核兵器を使った結果、広島や長崎の多数の市民を無差別に殺すことになったのは、あなたの言う同じ国際法違反になるのですか?」

   すると、ハーフ副報道官は、むっとした表情になって、「その質問は、受け入れるつもりさえないですよ、Arshadさん」と即答した。そして、Arshadが何か言おうとすると顔をそらして、「はい、次の質問は?」と話題を変えてしまった。

   共同通信がこのやり取りを報じると、ネット上では、ロイター記者への称賛の声が上がった。「60年以上かけての壮大なブーメランだなw」「どんな言い訳しようが民間人の虐殺には変わらんしなぁ」として、「正論すぐる」「もっと言ってやれ」などと書き込みが相次いでいる。米国務省に対しては、「逃げやがった」「まあ都合の悪いことには答えないのが1番だが」と失望の声が出た。

   もっとも、「過去に遡って、現在の価値観で裁く事は、無理」といった向きはある。しかし、原爆投下のほかに、東京大空襲やベトナム戦争の北爆などについても、同様に国際法違反だったのではないかとの意見は多い。

   現在の国際法は別にして、当時の制度でも、原爆投下は国際法に抵触していたのか。

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