東京商品取引所の原油先物の取引価格が一時、前日比2530円高の1キロリットルあたり6万6750円まで上昇した。2013年8月28日、発表した。シリア情勢の緊迫化などを受けて、2008年9月28日以来、およそ4年11か月ぶりの高値をつけた。
前日の米ニューヨーク・マーカンタイル取引所で、指標となる米国産標準油種(WTI)の10月渡しが前日終値比3.09ドル高の1バレル109.01ドルと、約1年半ぶりに109ドル台に乗せていた。これを受け、東京市場の原油先物と連動するドバイ原油も28日、前日比3.90ドル高の1バレル112.30ドルと、13年2月下旬以来、約6か月ぶりの高値になったため。
一方、資源エネルギー庁が発表した8月26日時点のレギュラーガソリンの店頭小売価格は1リットルあたり160円20銭だった。2週連続の横ばいだが、160円台は4週連続。
灯油も横ばいの100円40銭。軽油は前週に比べて10銭安い137円90銭と8週間ぶりの値下がりに転じた。
調査した石油情報センターは、「シリア情勢を受け、原油に先高観が出ている一方、円高も進んでいることなどから、小幅に値上がりする可能性がある」とみている。