「イプシロン」ロケット国民熱狂の理由 小惑星探査機「はやぶさ」後継のイメージが大きい?

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人工知能を搭載した世界初の小型ロケット

   肝付町は今回の「イプシロン」人気を、「『はやぶさ』効果が続いている」とみている。内之浦宇宙空間観測所は、2006年9月に小惑星探査機「はやぶさ」を搭載した「M5」ロケットが発射された場所でもある。

   「はやぶさ」といえば、「奇跡の帰還」を果たした探査機で、映画にもなった。肝付町は映画のロケ地でもあり、「スペースサイエンスタウン」として「宇宙」で町おこしを進めている。

   「町を訪れる天文マニアやロケットファンには『はやぶさ』を感じたいという人は少なくないですし、『はやぶさ』が帰還してから、町を訪れる人も増えました」と、町の担当者は話す。

   そのM5の後継ロケットが、イプシロンだ。最大の特徴は、ロケット自身に点検機能をもたせ、地上での点検作業を大幅に簡素化できる「人工知能」を搭載していること。それにより、少人数での運用を可能にし、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は「極端にいえば、パソコンをネットワークに接続するだけで、どこからでも管制が行えるようになる」という。

   さらには、M5でロケットを射点に設置してから打ち上げまでに42日かかっていた日数が、イプシロンではわずか7日に短縮できる。7日は、他国のロケットをみても圧倒的に短期間で、「世界でも最も簡単に打ち上げられるロケットの一つ」(JAXA)。しかも、打ち上げコストは「M5」のほぼ半分の38億円という。

   いわば、「はやぶさ」を搭載して打ち上げられたM5より、小型だが新たな技術が詰め込まれたJAXAの「自信作」なのだ。

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