「ドコモiPhone」今度こそ本当か 副社長「いつ出すかが問題だ」

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「スリートップ」で国内メーカー据えるのは「義理だて」?

   専門家は、坪内副社長の発言をどうとらえたか。青森公立大学経営経済学部准教授の木暮祐一氏は、「ツートップがiPhone発売の伏線だったとの考え方は納得できます」と話す。国内通信会社の中で、各端末メーカーからの新製品提案を公平に受け、商品ラインアップを構成していたドコモは、発売に当たって大幅なシェア獲得を求めるアップルの言い分を飲んでiPhoneだけを優遇するわけにはいかなかった。一方で「必要以上にメーカー数が多く、整理したいという考えはあったと思います」。ツートップという戦略転換で一定の手ごたえをつかみ、商戦に敗れたメーカーの一部が「退場」したのは、今後のドコモにとって悪くない結果というわけだ。

   冬商戦では、エクスペリアに富士通とシャープの端末を加えた「スリートップ構想」が浮上している。ツートップの一角サムスンがこの時期に新機種を出さないとみられることもあるが、販売好調とは言い難い2社のスマホをわざわざ選ぶとすれば、その理由は「どのメーカーも1度は『トップに据えた』との大義名分を立てるためかもしれません」と木暮氏は話す。ドコモがiPhoneを手掛けるにあたっての「義理だて」という意味だ。

   新型iPhoneは9月10日発表との憶測が流れている。坪内副社長はこのタイミングでの発売は難しいと話していたが、仮に実現すれば冬商戦とはぶつからず、ひとまずドコモと付き合いの長いメーカーへの「直撃」は避けられる。

   アップルにとっては、2012年発売の「iPhone5」が、過去の端末と比べると爆発的ヒットとまではいかなかったと指摘されている。新型モデル投入で再度大きな飛躍を遂げるため、販路拡大に動いても不思議ではない。木暮氏は、アップルにとってドコモは、利用者数ベースでは世界的に見て「是が非でもほしい」という多さではないが、現状を考えて少し手も多くシェアを勝ち取る上で「条件交渉に今までより柔軟に対応するかもしれません」と考える。

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