歌手の宇多田ヒカルさん(30)が自殺した母・藤圭子(本名:宇多田純子)さんについてのコメントを、2013年8月26日に公式サイトで発表した。
藤さんは22日朝、東京・西新宿のマンションから飛び降り、搬送先の病院で死亡が確認された。サイトには藤さんの元夫で所属事務所代表の宇多田照實さん(65)のコメントも載せられている。
「私はただ翻弄されるばかりで、何も出来ませんでした」
ヒカルさんは「8月22日の朝、私の母は自ら命を絶ちました」との書き出しから、「様々な憶測が飛び交っているようなので、少しここでお話をさせてください」と経緯を説明している。
藤さんは「とても長い間、精神の病に苦しめられていました」というが、病気の性質上「本人の意志で治療を受けることは非常に難しく、家族としてどうしたらいいのか、何が彼女のために一番良いのか、ずっと悩んでいました」と話す。
幼少期から、藤さんの病気が悪化していく姿を見ていて、
「症状の悪化とともに、家族も含め人間に対する不信感は増す一方で、現実と妄想の区別が曖昧になり、彼女は自身の感情や行動のコントロールを失っていきました」
といい、そんな藤さんに「私はただ翻弄されるばかりで、何も出来ませんでした」と明かした。
自殺を選んだことには、
「母が長年の苦しみから解放されたことを願う反面、彼女の最後の行為は、あまりに悲しく、後悔の念が募るばかり」
だという。「誤解されることの多い彼女」だったというが、実際には「誰よりもかわいらしい人」で、「悲しい記憶が多いのに、母を思う時心に浮かぶのは、笑っている彼女」「母の娘であることを誇りに思います。彼女に出会えたことに感謝の気持ちでいっぱいです」と話している。