国民健康保険の都道府県移管 民間の健康保険組合がなぜ反発するのか

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2015年度からの全面導入に反発は必至

   これが、重篤でない患者が高機能の病院に入院するなど、医療費の無駄を招いている面もある。そこで、地域の実態を熟知する都道府県が主体になって計画を立て、病院間の連携や再編を図り、病床を機能別に再編させるなど無駄を減らそういう考えだ。消費税増税の一部で、こうした病床機能の再編に補助金を出すことも、国民会議の報告書に盛り込まれている。

   政府にすれば、国保を都道府県に移管するのは、医療費の出し手の役割を担わせることになり、医療費を受ける側の医療機関への都道府県の統制力が強まり、効率的な地域医療の体制を整備しやすくなるとの期待も込められているのだ。

   報告書は、総報酬割の全面導入を2015年度からとしている。だが、これにより負担が増える健保組合は、国保への資金投入に猛反発している。具体的な 議論は今後、厚労省の審議会を舞台に行われることになるが、激しい論争になるのは必至で、経済界を説得できるか、予断を許さない。

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