55歳未満で週に28杯以上(1日に4杯以上)コーヒーを飲む人は早死にするという研究結果がアメリカで出た。
死亡率は男性で56%増、女性で2倍にもハネあがり、とくに若い人は「コーヒーの飲みすぎに気をつけたほうがいい」という。
早死にいたる詳しいメカニズムは不明
研究結果は2013年8月15日、医学専門誌「メイヨー・クリニック紀要」に掲載された。米ルイジアナ州ニューオーリンズの心臓専門医、カール・ラビー博士らが、20~87歳の男女約4万人を16年間にわたって追跡調査し、55歳未満でコーヒーを1週間に28杯(1日平均4杯)以上飲む人は、飲まない人と比べて死亡率が男性で56%高く、女性では2倍に上ることが分かったという。
カップ1杯は約240ミリリットルの計算。適量の場合や55歳以上の年齢層では有意な差はみられなかった。
研究チームは「最近の研究では、コーヒーは抗効酸化作用がある食品のひとつで、炎症や認知機能にも良い効果があるということもわかっている。しかし、逆にカフェインがアドレナリンの分泌を促したり、インスリンの働きを抑制したり、あるいは血圧や、動脈硬化の要因と示唆されているホモシステインのレベルをあげたりすることにも留意するべきだ」とし、「とくに若い人はコーヒーの飲みすぎに気をつけたほうがいい」と警告している。
ただし、調査ではどのようなメカニズムがコーヒーと死を結びつけているのかはまだ判明していない。カフェインを減らせば結果に影響が出てくるのかどうかなど、不明瞭な点が多く残っている状態で、さらなる研究が必要という。
そのため、研究チームはコーヒーを大量に摂取する人は喫煙者である傾向があり、循環器に良い運動をしたがらないということも重要である、と論文中で指摘している。また、循環器系の病気による死亡率には、コーヒーとの関連がみられなかったという。