ANAが2014年度からCA採用を正社員に 「採用競争力」向上目指す

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   全日空(ANA)は2013年8月19日、14年度入社以降の客室乗務員(CA)の採用形態を契約社員から正社員に切り替えると発表した。日本の航空業界では現在、CAは契約社員として採用され、正社員にステップアップするのが一般的。今回の制度変更で最初から正社員として雇用することで離職率を抑えたり、採用の際の競争力向上を目指す。

6000人中1600人が契約社員

ANAは14年度からCAを正社員として採用する(写真は12年12月の歴代制服のファッションショー)
ANAは14年度からCAを正社員として採用する(写真は12年12月の歴代制服のファッションショー)

   ANAでは、かつてはCAを正社員として採用していたが、賃金水準を下げてコスト競争力を強化することを目的に、1995年にCAの契約社員制度を導入。契約社員として入社してから3年が経つと、正社員になるか契約社員を続けるかを選べる。契約社員を選ぶと通算6年間勤務できるが、8割が正社員を選ぶという。その結果、ANAグループに6000人在籍しているCAのうち、約1600人が契約社員だ。

   すでに入社している契約社員についても、2年間の移行期間を設けて、希望に応じて正社員化を進めていく。

   正社員化で年金、退職金などコスト増になる一方、コスト減少が見込める部分もあり、ANAでは、全体としては大幅なコスト増にはならないとみている。現状の正社員の離職率は6%なのに対して、契約社員は9%。この3%分「人の入れ替え」が少なくなり、契約社員の訓練コストも低下するとみている。あわせて新卒での採用も抑制する方針で、年に40~50人程度採用を減らす。

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