「フュージティブ(逃亡者)」と呼び始める
間もなくすると、マスコミはスノーデンを「フュージティブ(逃亡者)」と呼び始め、その論調は「内部告発者」から国家機密をリークした「犯罪者」へとシフトした。一方、香港に潜伏していたスノーデンはロシアに脱出し、モスクワ空港の乗り継ぎエリアで一ヶ月以上も缶詰状態になる。8月初めにロシア政府から一時亡命が認められ空港から立ち去ったが、その後の消息は謎のままだ。
スノーデンからすれば、スキャンダル報道を生業にするマスコミに媚びる理由はひとつもない。彼の人生は大きく変わってしまったが、警鐘を鳴らすという役割はすでに終わったと考えているに違いない。この立場からすれば、マスコミは煩わしいハエのような存在でしかないだろう。