「2013年度中は高めの成長が続く可能性が高い」
経団連は毎年、東証1部上場の従業員500人以上の主要企業21業種、大手240社を対象に、夏のボーナスをめぐる労使の妥結状況を調べている。今回は5月末の第1回集計に次ぐ最終集計になる。
果たして、アベノミクスで冬のボーナスは増えるのか。内閣府が12日発表した4~6月期の国内総生産(GDP)の速報値は、物価変動を除いた実質で前期比0.6%増、年率換算で2.6%増となり、消費者マインドの改善や雇用・所得環境の持ち直しを裏付けた。民間消費が前期比0.8%増と伸びたのに対し、住宅投資が0.2%減、設備投資も0.1%減と予想外のマイナスとなったのが気になるところだ。
しかし、民間のシンクタンクによると、住宅投資、設備投資も7~9月期にはプラスに転じるとみられ、「2013年度末にかけては個人消費を中心に消費税率引き上げ前の駆け込み需要が発生するため、2013年度中は高めの成長が続く可能性が高い」(ニッセイ基礎研究所)という。安倍首相の消費税率引き上げの最終判断にもよるが、景気が本格回復に向かうなら冬のボーナスも期待がもてそうだ。