「かき氷は極上、特別のごちそうスイーツ」
インターネット上ではこうした「高級かき氷」について「とらやのかき氷最高」「松崎煎餅のかき氷、氷がフワフワ」「噂のドンペリかき氷、行ってきた」など、「食べてみた」という書き込みが大量にある。「売り切れで食べられなかった」という声も上がっているほどで、人気のほどがうかがえる。
近年のかき氷人気の背景について、かき氷のイベント「東京かき氷コレクション」を運営する「かき氷コレクション実行委員会」代表の小池隆介さんに話を聞いた。
氷の削りやシロップにこだわった店が増え始めたのは10年ほど前だという。その後、東日本大震災が発生した11年の夏、猛暑の中の節電対策の一環として「かき氷で涼をとる」ことが注目されたのでは、と小池さんは見ている。この年に女優の蒼井優さんによるかき氷のガイドブック「今日もかき氷」が出版されたことも人気の後押しになったようだ。
多くの人がとりつかれる「かき氷の魅力」については、
「かき氷は基本持ち帰ることができない。しかもあっという間に溶けてしまい、美味しい時間が長く続かない食べ物。店主がおいしいフルーツを使って生シロップを作り、氷を削る技術を磨いて作るかき氷は極上のごちそう、そこでしか食べられない特別のごちそうスイーツでもあります。かき氷は昔から、海水浴・夏休み・縁日を連想させる『特別な日』の食べ物で、かき氷という言葉で楽しい思い出が蘇ってくる不思議な食べ物でもある。かき氷店主はそういった楽しみを提供したい、『かき氷の素敵な思い出を作ってほしい』と言う人も多くいます」
と熱く語ってくれた。
「かき氷コレクション」では、かき氷の食べ歩きガイドブック「かきごおりすと」を刊行している。かき氷コレクションの公式サイト、TSUTAYA三軒茶屋店、代官山蔦屋書店、MARUNOUCHI READING STYLE、ヴィレッジヴァンガード三軒茶屋などで購入できる。
なお、47都道府県別ご当地情報サイト「Jタウンネット」では「この夏食べた忘れられないかき氷」のレポートを募集している。