13年度内に優先株処理の方針決定
問題は、御三家が保有する優先株の一部について、14年6月1日に強制転換期限が到来することだ。それを過ぎると御三家は自分で普通株に転換して売却する権利を失うことになる。「2013年度内に優先株処理の方針を決めないと、来年の株主総会で説明がつかない」(三菱商事幹部)事態に陥るわけだ。
4000億円近い優先株の処理については三菱自が買い入れて償却するのが順当だが、現在の経営体力からして全額買い入 れは困難。このため、買い入れ償却は一部にとどめるとの見方が一般的だ。
大手自動車メーカーの資本参加が有力になっているのは、御三家が残余の優先株を普通株に転換した場合、3社合計の持ち株比率が50%を超え、三菱自の経営を全面的に丸抱えせざるを得なくなるからだ。